翻訳見積にある「新規」「リピート」とは?
翻訳の見積に記載のある「新規」「リピート」って何だろう?
そう思われた方がいらっしゃるかもしれません。この記事では、新規やリピートの意味や具体例、これらの分析をする意味などをご説明します。
コレ↓です
翻訳原稿の分析について
アイ・ディー・エーでは、原稿の分量などを確認するためにmemoQ、Tradosなどの翻訳支援ツール(CATツール:Computer-Assisted Translation tool)を使っています。
CATツールを使うと、全体の文字数・ワード数の総量を確認できるほか、翻訳対象の中で一度しか出現しない文と、繰り返し出現する文に分類し、作業効率を高めることができます*1。
また、翻訳メモリ(TM:Translation Memory)を運用しているプロジェクトでは、メモリに蓄積された原文とのマッチ率を分析することができます。マッチ率に応じた割引が適用されますので、原稿を詳細に分析することが、コスト効率を高めることにつながります*2。
*1 原稿の状態によっては詳細な解析が行えない場合があります。
*2 マッチ率に応じた割引の適用を行うには、翻訳の10%程度の費用をTMのメンテナンス費としていただいていることが前提となります。
新規とリピートとは
翻訳対象の中で一度しか出現しない文を「新規」、繰り返し出現する文を「リピート」といいます。取扱説明書などのように、定型の表現が多く使われる文書ではリピートが多くなります。また、HTMLファイルのグローバルナビ・フッターなどが各ファイルに記述されている場合もその部分がリピートとなります。
リピートの具体例
新規、リピートは、基本的には句点で区切られるセンテンス単位で分けられます。
まったく同じ文やフレーズが繰り返されるとき、2回目以降をリピートとして分類します。
文が少しでも異なると、リピートにはなりません。具体的に、リピートではない例を見てみましょう。
リピートではない例①
お問い合わせ
お問い合わせはこちら
「お問い合わせ」は、リピートではありません。
リピートではない例②
ATMが利用できない状況について
一部エリアにて、ATMが利用できない状況について
読点で区切られていますが、「ATMが利用できない状況について」はリピートではありません。
リピートの翻訳費用は?
リピートを翻訳するのに新規と同じ労力はかかりません。リピートは初出時に翻訳済みのため、大幅にディスカウントすることが可能です。まったく同じ翻訳を反映するのなら、翻訳料金はかからないのでは?と思われるかもしれませんが、同じ文でも使われる個所や文脈によって翻訳が変更になることがあるため、費用をいただいて翻訳作業を行います。確認の結果、同じ翻訳になることもあります。
このように、CATツールで分析し、新規とリピートに分類することで作業の効率化やコストダウンをすることが可能となるのです。
お客様に、リピートの確認や翻訳の変更は不要であるとご判断いただいている場合は、リピートの箇所を作業対象外に設定することにより、さらに翻訳コストを抑えることもできます。
まとめ
Wordの文字カウントやExcelのLEN関数などで全体の文字数を確認することはできても、厳密に新規・リピートを手動で選り分けるのは手間がかかります。量が多い時やファイル数が多い時は、単純な確認にも時間がかかります。
より具体的な費用感を把握するためにも、お見積りはお気軽にご相談ください。精度の高いお見積を速やかにご提出させていただきます。
WEBチーム:高道
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