更新日:2023年10月10日
公開日:2023年6月1日

時折、お客様より「北京語に翻訳したい」「広東語に翻訳したい」といったご要望をいただくことがあります。今回は中国語の書き言葉、話し言葉の違いから、中国語翻訳の注文の方法についてまとめてみました。

話し言葉と書き言葉に違いがある?

普段の生活では話し言葉と書き言葉の違いについて意識することはあまりないと思いますが、「北京語」「広東語」というと日本語でいう「東京弁」「大阪弁」のような話し言葉(発音)にあたります。ナレーターや通訳者などの手配であれば北京語や広東語のネイティブ話者のご指定は可能ですが、翻訳のご依頼の場合は書き言葉(文字)でのご指定をいただくことになります。

では一体、中国語にはどんな書き言葉があるのか、話し言葉やそれらが使われる主な地域と共にまとめてみました。

中国語の話し言葉と書き言葉

話し言葉(発音) 書き言葉(字体) 使われている地域 補足情報
標準語 簡体字

中国大陸(全般)
マレーシア、シンガポール

中国語の標準語は、英語ではMandarin(マンダリン)と表記し、中国では普通話と呼ばれています。
北京語 簡体字 中国大陸(北京) 北京語はほぼ標準語ですが、厳密には異なり、江戸弁と日本語標準語と同じ関係です。
上海語 簡体字 中国大陸(上海)  
広東語 簡体字 中国大陸(広州市、広東省西部)  
繁体字(香港向け) 香港・マカオ  
台湾語 繁体字(台湾向け) 台湾  

もともと国土が広く、多くの民族からなる中国ですから、話し言葉はこの表にはとても網羅できないほど多岐にわたります。同じ文字を使っているため、それらを読んで理解することはできますが、異なる話し言葉で話すと発音も大きく異なり、相互理解はできません。翻訳する場合は、ぜひ書き言葉の区別でご依頼くださいね。

広州市に近い香港・マカオ以南で広東語・繁体字が使われているので、地理的な影響があることがよくわかります。

広州市とそれ以南の地図

まとめ

  • 書き言葉(文字)と話し言葉(発音)は異なります。
  • 翻訳は書き言葉(文字)でご指定ください。

ちなみに、アイ・ディー・エーでは通訳者の手配も行っています。その時に、例えば「北京語に対応可能な通訳」などのご要望を事前に伺えば、手配することも可能です。お気軽にご相談ください。

 

Webチーム:髙道

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