デジタルマーケティングの次の一手 | 動画を多言語で作ろう
多言語字幕の翻訳方法は目的に応じて
動画コンテンツの拡散性は非常に高く、デジタルマーケティングを考える上で、企業にとってもメリットは大きいといえます。
事実、YouTube等で情報発信をする企業も年々増加しており、動画サイトの機能で自動翻訳し、多言語で字幕を付ける事例もあります。
しかしながら、YouTubeなどの動画サイトには、音声を自動で文字起こしし、機械翻訳でいろいろな言語を字幕表示する機能がありますが、そもそも音声を正しく認識できなかったり、その状態で機械翻訳されて誤訳になってしまったりと、視聴者に誤った形で情報を受け取られる心配もあります。このため、動画の目的や種類に応じて、プロの翻訳者による字幕やナレーションを付けることを選択される企業がほとんどです。
動画翻訳に必要なテロップ、音声翻訳
動画の翻訳・ローカライズには、テロップなど画面内のテキストの翻訳と、音声の翻訳が必要になります。
音声翻訳の場合は、字幕として表示させるケースと、音声を吹き替えるケースがあり、それぞれの用途に合わせた翻訳の工夫が必要になります。
テロップ翻訳
テロップは、動画の付加情報を伝える重要な手法です。
強調したい内容を端的に取り出し、インパクトを与えることができます。テロップの翻訳時には、実際の動画を確認しながら作業することが特に重要になります。
音声翻訳 字幕(Subtitle)の場合
字幕は画面の下方部に表示させるのが一般的です。動画の音声の発言内容をテキスト化し、翻訳します。
その際に、通常の翻訳のように発言のすべてを訳出してしまうと、文字量が増え、視聴者は字幕から目が離せなくなります。
一般に日本語は4文字/秒、英字は12文字/秒が字幕の目安文字数と言われています。
それよりも長い文章の場合は読みきれない可能性があるばかりか、映像やその他の情報を見逃してしまうことに。
字幕翻訳の際には、短い時間で正確に情報が伝わるように工夫が必要です。
【字幕翻訳のポイント】
■翻訳前の原文で、翻訳する言語には必要のない情報や文章を削る
■長くて難しい単語は、同じ意味をもつ短くて平易な単語に置き換える
■映像と字幕を連動させるため、原文と翻訳文の語順が違う場合でも通常の翻訳のように語順の入れ替えを行わず、1文を2つに分けるなどして表示する
音声翻訳 吹替(Dub)の場合
動画の発話部分を翻訳し、音声データを作成して動画に挿入します。字幕を目で追う必要がない吹替動画は、映像全体に注意を引き付けることができるため、理解度を深める効果が期待できます。
吹替の翻訳では話し言葉を意識する必要があり、通常、書き言葉でしか使用しないような単語は極力避けるようにします。
また、複数名の会話で構成される動画の場合は、相づちのバリエーションを増やしたり、同じ原文でも違う訳文に仕上げたりすることがあります。
この点が、統一性を重視する文書翻訳との大きな違いといえます。
動画の音声翻訳には音声合成(TTS=Text-to-Speech)も活用できる
音声合成は、AIの発話によって文章をリアルな音声に変換する技術です。
AIによるテキスト読み上げ音声を利用することで、ナレーション関連費用を大幅に削減することが可能です。
当社では、ディープラーニング技術を使用した音声合成によるナレーション作成・載せ替えに対応しています。
音声合成の進化・普及により、さらに手軽に吹替動画が作成できるようになりました。
ぜひ音声合成を使った動画の多言語展開もご検討ください。
音声合成について、くわしくはこちらで解説しています。
また、音声合成ナレーションのメリットを解説したアニメーション動画もご覧ください。
海外向けデジタルマーケティングから社内向けコンテンツまで
当社では翻訳、DTP、WEBサイト制作をワンストップで提供する体制が整備されているほか、動画コンテンツにも幅広く対応しています。広告やプロモーション動画などの翻訳のみならず、最近では企業の教育・トレーニング系動画の多言語翻訳を受注する機会が増えています。さらに、従業員マニュアルや就業規則、雇用契約書などの多言語化に関するご相談も多くなってきました。
現在、厚生労働省では、人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)制度が設けられています。
詳しくは下記で解説していますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
就業規則・雇用契約書翻訳(英語・中国語・ベトナム語、ポルトガル語他)| 助成金を活用しよう
デジタルマーケティングから社内マニュアル・社員トレーニングまで、動画の多言語翻訳も、翻訳業界で25年の実績を持ち、あらゆる翻訳ノウハウに精通した経験豊富な当社へぜひ相談ください。
アイ・ディー・エーの動画翻訳サービス
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