2014年12月12日

Googleウェブマスターツール(WMT)に「インターナショナルターゲティング」という設定項目が追加されているのをご存知でしょうか。2014年の7月に追加された機能で、多言語のWEBサイトを構築する上で知っておきたいポイントです。特に「国」に関する設定項目は初めてオモテに出てきたものです。

Googleサーチコンソールのインターナショナルターゲティング

多地域、多言語のサイトを適切にユーザーに届ける仕組み

Googleのヘルプによると、「特定の言語を話す特定の国のユーザー向けのウェブサイト」を「検索結果に適切な言語や国のバージョンのページを表示」するためのメカニズム、とあります。

つまり複数の言語や地域に向けたサイトにおいて、

  • 北米向け英語サイトと英国向け英語サイトを分けて作成(単語や通貨、度量衡の単位が異なる)
  • フランス向けフランス語とカナダ向けフランス語を分けて作成

というような場合に、ユーザの言語・国に応じた検索結果を表示するための仕組みのことです。そのために「言語」と「国」を正しくGoogleが認識できるようにする必要があります。

「言語」や「国」が検索結果に影響していることは以前から知られていましたが、WMTから確認と(一部の)設定ができるようになりました。

どうやって設定するの?

「言語」と「国」を分けて説明します。

言語の指定は hreflang で行う

Googleは以前から「HTMLのlang属性は見ない」と明言しています。代わりに提唱しているのが「hreflang」という情報です。これは「現在表示しているページの別言語版はこっちのURLですよ」という情報をHTMLに埋め込むカタチで指定します。

例えば http://example.com/ という英語サイトがあったとして、英国向けとカナダ向けページも存在する場合は下記のように指定します。

英語ページ
<link rel=”alternate” href=”http://example.com/” hreflang=”en” />

イギリス向け英語ページ
<link rel=”alternate” href=”http://example.com/gb/” hreflang=”en-GB” />

カナダ向け英語ページ
<link rel=”alternate” href=”http://example.com/ca/” hreflang=”en-CA” />

このとき http://example.com/index.html の1ファイルだけでなく、href で指定した3つのページ全部の <head> 内に同じ内容を指定します。
 
hreflang はページ単位の設定なので、サイトトップページにだけ設定すればよいというものではありません。代替言語のあるページには全て設定します。
 
http://example.com/catalog/ というページの場合は、下記のようになります。もしカナダ向けページが存在しない場合は設定も必要ありません。

英語ページ
<link rel=”alternate” href=”http://example.com/catalog/” hreflang=”en” />

イギリス向け英語ページ
<link rel=”alternate” href=”http://example.com/gb/catalogue/ ” hreflang=”en-GB” />

「いまさら全部のページのhead情報をさわることなんかできない!」という場合は、xmlサイトマップで設定することも可能です。ページや言語が増えてくるとエクセル等で管理しないとページの関係が把握できなくなってくるので、こっちの方が適しているかもしれません。

なお、hreflangは検索エンジンに「現在表示しているページの別言語版のURL」を知らせるもので、現在のページの言語や地域を指定するものではありません。この点は、モバイル向けの alternate 設定と同じですね。

もし1言語しかないサイトで「このサイトはイギリス向けなんだ!」というために hreflang=”en-GB” を設定した場合、Googleは認識してくれるんでしょうか。本来の用途とは違いますが、なんとなくしてくれそうな気がしますが、どうなんでしょうか。

国の指定はプルダウンで行う(汎用的ドメインのみ)

「このサイトはイギリス向けなんだ!」というのを設定するのが「国」の部分です。
 「インターナショナルターゲティング」>「国」のタブで設定します。

国の指定はプルダウンで行う

.com ドメインでの設定画面:ターゲットが選択できる。

ここで注意なのが、この「国設定用プルダウン」が出てくるのは、「Googleが汎用的なドメイン」と認識しているドメインで運用されているサイトだけなのです。

つまり、

  • .co.jp 日本向け
  • .co.uk イギリス向け
  • .com.cn 中国向け

という地域性ドメインの場合はその国に固定されてしまい、変更はできないのです。

地域性ドメインの場合は国を変更できない

地域性ドメインの場合は国を変更できない

地域性ドメインはその国に関するドメイン名なわけですから、ターゲット国がその国に固定されてしまうのは、考えてみれば当たり前の話です。
 しかし「.co.jp ドメイン内で英語サイトを運用したい」というのもよくある話で、その場合「対Googleのターゲット国は変更できない」ということを認識しておく必要があります。あくまで「ターゲット:日本」と認識されているサイト内にある英語コンテンツ、という位置づけになり、適切にターゲット国が指定されているサイトよりも相対的な評価は低くなるものと思われます。 

これを踏まえて、多言語サイトを制作する際のURLについて、サブドメインやディレクトリで分ける方法についてまとめた一覧表も掲載されています。ida ではこれをベースに、お客様ごとに異なる要件や体制などを踏まえ、より実践的なアドバイスをサイト制作時に行っています。多言語サイト制作にあたって不明点や疑問などありましたら、お気軽にお問い合わせください

WEBチーム:堤