事業の海外展開を行う場合、マニュアル、カタログ、WEBサイトなどの販促物やドキュメントを多言語で制作・管理していく必要がありますが、それには大きくわけて二つの方法があります。

1) 本社で制作・管理をコントロールする ⇒ Centralized(集中化)

2) 現地に制作・管理を任せる ⇒ Decentralized(分散化)

マニュアル、カタログ、WEBサイトの翻訳管理

それぞれの主なメリットとデメリットは下記になります。

  中央管理(Centralized) 現地管理(Decentralized)
メリット
  • グローバルで統一したブランドや情報の管理が可能
  • 最新の情報を世界同時発信することが可能
  • 本社に多言語対応の制作体制が不要
  • 現地のニーズに対して細かい対応を現場が行える
デメリット
  • 本社に体制とノウハウが必要
  • 現地の要望との間で、調整が必要
  • 現地の情報発信の状況を把握できない
  • グローバルで統一したブランドや情報の管理が困難
  • 制作物の品質が管理できない

※表を横にスクロールしてご覧いただけます。

実際には、体制の問題から全てを現地に任せている企業も多く、その一般的な課題として下記のような点が挙げられます。

  • 現地営業マンが自分で販促物を制作しており、本来の営業活動の時間が取れない。
  • 技術者が翻訳まで担当し、制作工程は現地に任せているため、現地の体制によって制作物の品質が悪い。
  • 地域によって情報が更新できておらず、各国でずれがある。
  • 最新の情報をグローバルで同時に発信することが難しい。

このような課題を解決するための理想的な方法としては、グローバルで統一すべき情報と、現地で対応すべき情報の範囲を明確にした上で、下記のような方法をとることが有効です。

  • グローバルな情報の発信は中央で制作・管理する。
  • 現地対応が有効な情報については、情報の範囲を明確にした上で、グローバルで統一したルールを設け現地に任せる。

このような運用を実際に行うには、制作物(マニュアル・カタログ・WEBサイトetc…)、言語(日本語、英語、中国語etc..)という 複数の要素が関わるプロセスを管理するノウハウが必要です。それには、さまざまな有効なソフトウェア、ツールの知識、各分野での専門スキルが求められます。