株式会社Live2D様 多言語マニュアルサイト事例インタビュー
多言語CMS導入/多言語マニュアルサイト制作(日本語・英語・簡体字中国語・韓国語)
機械翻訳からポストエディットに切り替えることで海外売り上げ増に貢献。
お客様が語るポストエディットの「品質と安心感」とは
株式会社Live2Dは、2Dのイラストに命を吹き込み立体的に表現する革新的な技術と、それを活用した「Live2D Cubism Editor」を提供しています。同社の製品はゲーム開発やアニメ制作、VTuberなど幅広い用途で活用され、グローバル展開を進めています。
アイ・ディー・エーでは2022年からのウェブマニュアルサイトのリニューアルを担当し、その後の運用にも関わっています。
ちょうどその時期から海外ユーザが増加したという、同社の開発、マーケティング担当者にお話を伺いました。
株式会社Live2D
マーケティンググループ 橋本氏
開発事業部 笹原氏
開発事業部 加藤氏
※インタビューはオンライン会議を使って行いました。
イラストに命を吹き込み2Dの立体表現を可能にする技術「Live2D」
今日はよろしくお願いします。はじめに、Live2D様の技術と製品についてご紹介いただけますか?
「Live2D マニュアル&チュートリアル」サイト
橋本氏(Live2D):
「Live2D」は1枚の原画から「2Dによる立体表現」を実現する技術で、それを実現する「Live2D Cubism Editor」は、2Dモデリングのプロフェッショナルスタンダードツールです。
イメージ通りのモデリングを実現するパワフルな変形ツールを搭載していて、ゲーム、動画、アプリ、VTuberなど様々な用途に合わせてご利用いただけます。
Live2D Cubism Editorにはフリー版とプロ版があり、プロ版では制作現場に求められる全ての機能を搭載しています。
また、「Live2D Cubism」のソフトウェアライセンス販売の他、Live2Dの制作と表現研究を行う「Live2D Creative Studio」、Live2Dのイラスト・モデルの売買やオーダーメイド取引ができる公式マーケットプレイス「nizima」、Live2D公式のVTuber向けフェイストラッキングアプリ「nizima LIVE」、”Live2Dのプロ”になるためのオンライン講座「Live2D JUKU」と事業の拡大を続け、さらに株式会社アニプレックスと業務資本提携を行い、長編アニメーション映画制作プロジェクトを開始しました。
現在「Live2D」は、ゲームやアプリ、VTuber、教育など国内外の様々な領域で利用・評価され、今ではみなさまの身近なところで目にする機会も増えています。「クリエイターが描きたい通りに描き、動かしたい通りに動かす」私たちが目指すこの夢に向かって日々精進しています。
マニュアル・チュートリアルの多言語対応について
Cubism Editorの多言語対応の経緯について教えていただけますか。
笹原氏(Live2D):
初期は日本語のみ対応していましたが、当社の理念として世界で通用するグローバルスタンダードを掲げていますので、英語、簡体字中国語、韓国語に展開しました。
しかし、初期のマニュアルの翻訳は手作業が中心で、部分的に英語化されているだけという状況が続いていたため、スピード重視で機械翻訳を導入しました。
スピード重視で機械翻訳を導入したが、作り替えることに
人力の翻訳だと追いつかないので、機械翻訳に切り替えられたんですね。
笹原氏:
機械翻訳に精度の問題があることはわかっていたんですが、海外のユーザさんから「わかりにくい」「何とかしてくれ」という声を多くいただく状態が続いていました。
ユーザビリティの問題もあったので、これは根本から作り替えなければいけないということになりました。
橋本氏:
本当に大変でしたよね。
橋本氏:
その翻訳の課題と、サイトを作り変えるという制作の課題をオールインでご対応いただけるアイ・ディー・エーさんにお声がけしました。
プロダクトサイトやヘルプサイトの実績で安心できるところもあり、当社の製品へのご理解もありましたので。
ポストエディットで翻訳精度が劇的に改善
そうしてご依頼いただき、サイト改修の前に、まず翻訳だけを従来の機械翻訳から「ポストエディット※」という手法でやり直しました。
※ポストエディット:機械翻訳の出力をプロの翻訳者が後編集して仕上げる翻訳手法。
機械翻訳とプロの翻訳両方のメリットを活かした手法として活用が広がっている。
ここでは「ライトPE(簡易)」レベルのポストエディットを実施した。
笹原氏:
それまでの機械翻訳が悪すぎたというのもあるんですが、ポストエディットで劇的に変わりました。
マニュアルって、悪いところがあるとユーザさんからご指摘をいただくのですが、良くなってもその声はあまり聞こえてこないんですね。ユーザさんにとっては普通に使えるようになったということなので。
そうなんですね。
ポストエディットでマニュアルの翻訳が改善したことで、海外ユーザさんが増えた、という傾向はありますか?
笹原氏:
それは間違いなくひとつの要素としてあると思います。その時期からの海外売り上げの伸びとして結果にでてきていと思います。
サイトリニューアルの反応
次のステップで、サイトのリニューアルや機能追加、ポストエディットの更なる品質向上を行いました。
橋本氏:
かなり大きな変化でした。まずスマートフォン対応したことが大きかったですね。Cubism Editor はパソコンのツールなので、操作しつつスマホでマニュアルを見る使い方ができるようになりました。
導線も改善されて見やすく、情報を見つけやすいサイトになったと思います。
加藤氏(Live2D):
マニュアルの各ページにコメント機能をつけていただいたんですが、海外ユーザの方からも結構な数のコメントをいただけるようになりました。その内容も、機能への要望をユーザさんからの意見の気づきで実際に機能に反映するケースもありますし、マニュアルの改善だったりと具体的なものが多く、マニュアルを読んでいただいたからこそ出てくるコメントなんです。
笹原氏:
ユーザさんのそういう意見が欲しかったんですけども、それまではできていなくて。翻訳とサイトの改修でやっとスタート地点に立てたなと思いました。
橋本氏:
同じタイミングでユーザさんへのアンケートも実施したんですが、かなりいい反応でした。海外ユーザを中心に評価が高かったです。
翻訳がよくなって、ちゃんと理解できるマニュアルになり、海外向けにきちんと情報発信できていると実感できました。
ポストエディットの品質と「安心感」
機械翻訳と比較して、ポストエディットのメリットはどう感じてらっしゃいますか?
橋本氏:
やっぱり一番は翻訳の質が高いということだと思います。伝えたいことが伝わるという本質ができている。
企業として公式に出すものなので、安心感がなによりあります。機械翻訳だけに任していると誤訳のリスクがありますので。
人が介在するところで工数が増えてしまうところはあると思いますが、それを上回るメリットがあると思っていて、引き続きお願いしたいと思います。
ありがとうございます。
笹原氏:
ほんとにそうですよね。
海外のツールのマニュアルを見た時に、それっぽく日本語で書かれてはいるけども、語尾とかちょっとしたニュアンスの違いってすぐわかりますよね。「あ、これ機械翻訳か」みたいに感じてしまう。
機械翻訳の精度があがったとはいいつつも、ネイティブの感覚でちゃんと普通に読めることが一番大事だと思います。
サブスクリプションモデルにおける多言語マニュアルの重要性
橋本氏:
「Cubism Editor」がサブスクリプション型のソフトウェアなので、ユーザさんに継続的に使っていただき、更新していただくことを目指しています。
ユーザさんが何度も訪れて、わからないところを解決できる場所であるマニュアル・チュートリアルサイトは、本当に重要だと思っています。その多言語対応にポストエディットの手法を採用して本当に良かったと思っています。
ウェブサイトの技術面でも割と無茶を言っていると思うんですけども、アイ・ディー・エーさんは対応が速くて。バグのような挙動がでることもないですし、本当にお願いしてよかったなと思っています。これからも引き続きよろしくお願いいたします。
ありがとうございます!これからも是非よろしくお願いいたします。
制作事例
Live2D マニュアル&チュートリアルサイト
多言語CMS導入/サイトリニューアル/多言語ローカライズ(英語・簡体字中国語・韓国語)
https://docs.live2d.com/
https://docs.live2d.com/en/
https://docs.live2d.com/zh-CHS/
https://docs.live2d.com/ko/
Live2D プロダクトサイト
多言語CMS導入/多言語ローカライズ(英語・簡体字中国語・韓国語)
https://www.live2d.com/en/
https://www.live2d.com/zh-CHS/
https://www.live2d.com/ko/
Live2D ヘルプサイト
多言語CMS導入/多言語ローカライズ(英語・簡体字中国語・韓国語)
https://help.live2d.com/en/
https://help.live2d.com/zh-CHS/
https://help.live2d.com/ko/