XMLベースのドキュメント制作管理CMS
「MadCap」は米MadCap Software社が開発販売しているXMLベースのドキュメント制作管理CMSです。トピック指向オーサリング、コンテンツ管理、マルチアウトプット(PDF、HTML)の機能を持ち、オンラインヘルプやマニュアルのオーサリングツールとして、特に欧米で広く利用されています。
オーサリングツール「Flare」を中心として、多言語展開に必要な「Lingo」、画像キャプチャツール「Capture」など、機能によってソフトウェアが分かれており、ドキュメント制作の工程では、シームレスに連携しています。
また、CMSとしてはデータベースを必要としないため、小規模、低コストでのシステム導入が可能です。
MadCapの特長
- データベースを使用しないため、オンプレミスのサーバが不要。
- 大規模CMSに比べ廉価なため、少人数からのスタートが可能
- ソースデータがXHTMLとCSSであるため、汎用性が高く、Web系の人材であれば容易にレイアウト等のカスタマイズが可能。
- HTML出力のカスタマイズ性が高く、オンラインヘルプ/オンラインマニュアルのWEBサイトへの統合がしやすい。
出力サンプル
MadCap公式サイトより、ユーザ企業の出力サンプル(PDF、オンラインヘルプ)を見ることが出来ます。
MadCapの商品構成と主な機能
MadCap Flare
XMLベースのトピック指向オーサリングツール
XHTML/CSSエディタ |
タグの知識なしで直感的に操作できるエディタと、出力メディア別の豊富なプレビュー機能を備えています。 |
条件付け・変数 |
任意の条件付け(WEB用/印刷用、仕向け地別等)によってトピックや、段落、画像を出力し分けることが出来ます。また、会社名やバージョン番号、製品名などに変数を利用することもできます。 |
パーツ共有(スニペット) |
ドキュメント内やドキュメント間で共通するコンテンツをパーツ化し、ページ単位や段落単位(スニペット)で共有が可能です。 |
マルチチャンネル出力 |
マニュアルPDF、オンラインヘルプ(レスポンシブHTML)などにワンソースから出力することが可能です。デフォルトのテンプレートが複数用意されており、HTMLやCSSの編集によってカスタマイズすることが出来ます。 |
既存ドキュメントのインポート |
MS Word、HTML、FrameMaker、RoboHelp、DITA、CHMなどの既存コンテンツをインポートすることが可能です。 |
MadCap Lingo
翻訳支援ツール。Flareの各プロジェクトのデータと直接連携可能。
翻訳支援ツール |
エディタ、メモリ、用語集など一般の翻訳支援ツールと同等の機能を持ちます。 |
XLIFF出力 |
他の翻訳支援ツールを使いたい場合は、XLIFF形式で翻訳ファイルをエクスポート/インポートすることが可能です。 |
Flareプロジェクトと連携 |
原文のFlareプロジェクトと連携して、多言語のローカライズ版を出力することが可能です。また、原文のプロジェクトが更新された際に、変更分のみ抽出して翻訳ファイルを作成することが可能です。 |
Capture
画像キャプチャー、画像内テキスト編集ツール。
出力フォーマット:BMP、JPG、GIF、PNG、TIFF、WDP、XPS
テキストローカライズ |
画像内のテキストをXMLとして出力し、翻訳することで多言語版の画像作成が可能です。 |
Flareプロジェクトと連携 |
画像内のテキストを変数化したり、条件付けをすることで出力をコントロールすることが可能です。 |
MadCap Mimic
動画作成ツール(録画、編集、キャプション)。
キャプションをXMLとしてローカライズ可能です。
MadCap Central
クラウド型のMadCap専用Gitツール(ドキュメント一元管理システム)。
複数のライター・エディターによる同時編集 |
Gitの機能によって、上書きや先祖返りを起こすことなく、複数人で同一ドキュメントを編集することが可能です。 |
履歴と比較機能 |
過去の編集履歴をさかのぼって表示し、比較することが出来ます。また、任意の時点の状態に戻すこともできます。 |