多言語サイト制作 (日英中)

株式会社椿本チエイン様

多言語サイト制作 (日英中)

チェーン、精機、自動車部品、マテハンの4事業を手掛ける椿本チエイン様は、日英中3言語で展開する企業サイトのより効率的な運用を目的として、2013年に全面リニューアルを行いました。

idaからは、多言語対応のオープンソースCMS「TYPO3」を使ったサイト構築を提案。多言語を前提としたサイト構造の見直しから、リデザイン、CMSの導入、3000ページ以上のデータのCMS移行、海外ミラーサーバを含む新サーバの手配・設定、新規コンテンツの英中翻訳まで全行程をサポートいたしました。

HTML制作/翻訳/CMS導入/デザイン

翻訳言語
日本語/英語/簡体字中国語

英中合計3000ページ以上。

制作期間6ヶ月

http://www.tsubakimoto.jp/(日本語)

https://tsubakimoto.com/(英語)

http://tsubaki.cn/(簡体字中国語)

リニューアルにおける課題

リニューアル前のサイトでは、言語サイト間の違いが把握できなくなっていました。特に製品情報では英中サイトにおける海外向け情報が不足しており、日本語で掲載した情報の、タイムリーな更新も難しくなっていました。IR・会社情報においても、言語間の差異を判断するのが難しく、英中サイトの情報が一部古いままになっていました。

海外向けサイトの運用が難しかった理由

それぞれの言語が別々のシステムで作られており、製品情報の多言語での追加、更新を一括して管理することができなかった。 言語サイト間でデザイン、レイアウトの統一が図れておらず、ナビゲーションのルールも異なっていたため更新時に問題となっていた。 WEBサイトのシステムが古かったためテンプレート、管理画面ともに制約が多く、新しいページやカテゴリの追加が難しかった。

ソリューション

idaでは、多言語サイトを効率的に管理するためのシステムとして、オープンソースのエンタープライズ向けCMSであるTYPO3を提案しました。CMS導入にあたっては、椿本様へのインタビュー・ミーティングを重ね、下記のような工程を実施しました。

椿本チエイン様 多言語CMS導入フロー

  • CMS選定(TYPO3に決定)
  • 現状サイトコンテンツの洗い出し(コンテンツ/URL一覧の作成)
  • 各言語間コンテンツの紐づけ、差異の確認
  • 各言語サイトの目的、位置づけ、ユーザー、将来的な計画等の確認
  • 新サイト構成の策定(サイトマップ、URL等)
  • デザインの作成
  • CMSサーバ準備
  • CMSツリー構成の作成
  • CMSテンプレートの作成(共通テンプレートとカテゴリの関連を明確化)
  • コンテンツ移行(HTMLファイルの書き出しから、DBへの一括処理)
  • 新規コンテンツ作成
  • 必要コンテンツの翻訳
  • 管理者権限の設定
  • 海外ミラーサーバ設定
  • 更新トレーニング
  • 運用

椿本様では社内にHTML制作のスキルがあるため、管理機能にはある程度の自由度を持たせることを望まれていました。
そのため、管理画面からはHTMLによる入力を基本とし、ニュースなど頻繁な更新が必要な部分ではWYSWYGエディターも使用できるようにしました。
テンプレートでは、カテゴリ間、及び多言語サイト間の両面から、差異が必要な部分、共通する部分を明確にし、差異が必要な部分は自由に編集できるように、また共通コンテンツはパーツ単位で共有できるようにしました。

また、TYPO3の多言語サイト管理機能により、日本語サイトで新規作成したコンテンツも容易に多言語に展開できるようになっています。

既存データの移行にあたっては、3000ページを超えるコンテンツ移行を納期に間に合わせる必要から、旧システムのデータベースに格納されたHTMLソースを新サイトのレイアウトに合わせて一括で書き出すスクリプトを作成し、TYPO3に一括で登録する方法をとりました。

結果

主に製品サイトを管理するご担当者様によって、ページ単位で日英中のコンテンツを一括で管理・更新できるようになりました。それにより、日英中で差異のない情報提供が可能になりました。 また、更新の自由度が広がったことから、これまで自社での更新が難しかった部分も社内での更新が可能になり、効率化につながっています。
別テンプレートによる、新規カテゴリの追加も、同一のツリーの中で容易に行うことができ、運用の幅を広げることもできました。
また、管理画面も多言語対応のため、英語ネイティブのウェブマスター様には英語の管理画面を提供することが出来るようになりました。

お客様の声

当社サイトのCMSとしてTYPO3を採用したポイントは、やはり複数言語のサイトを一元管理できる利便性です。また管理機能のカスタマイズがしやすい柔軟性も魅力でした。私たちはCMSのトレンドについて十分調査はしていなかったのですが、idaさんからTYPO3をご提案いただき、管理画面のデモなどで実際の運用イメージを掴むことで「これなら導入できるだろう」という確信を持ちました。TYPO3はオープンソースですので、プロジェクト全体のコストも最適化されたと思います。

リニューアル前はサイト内に複数のシステムが混在している状況。コンテンツページも膨大で、それを全て入れかえるわけですから、かなり大変だと考えていたのですが、idaのスタッフの皆さんは「大丈夫ですよ」と冷静に対応いただき、私たちも安心してプロジェクトを進めることができました。期待通りのパフォーマンスをしていただいたと思います。

現在TYPO3で日英中の3言語サイトを運用していますが、確かにサイト更新はラクになりました。TYPO3の特長でもある、1つの管理画面の中で複数言語のサイトのコンテンツを並べて表示できるのはとても便利ですね。日本語サイトの更新をしている際に「中国語サイトではどうなってたかな?」と確認することはよくありますが、その都度異なるインターフェイスを立ち上げる必要もありません。

今後は海外拠点と連携しての運用なども課題の1つですが、今回のプロジェクトではまず国内外に発信するべき膨大な情報を整理し、維持できる基盤をつくることができました。今後はアクセスログの分析など、継続的な検証を行いながら、当社Webサイトを育てていくことができればと考えています。